IPCC第5次評価報告書(AR5)

IPCC第5次評価報告書に向けて動き出してる。ここまでのメモ。個人的な興味により第1ワーキンググループだけに限定だけど。

著者リスト

もう1ヶ月以上前ですが、IPCC第5次評価報告書の執筆者がきまりました。

日本人もちらほらいらっしゃいます。

アウトライン

アウトラインも決まっています。

AR4と同じような章もあれば、全く新しい章もある。章の順もシャッフルされている。

注目するべきところは

  • 雲とエアロゾルが独立した章になった(7章)。
    • ブラックカーボンに関する節もある(7.5節)。
    • なんと飛行機雲と同列の扱いながら、宇宙線に関する節も登場した(7.6節)。
    • 雲の形成の物理に関するレビューはどの節になるのだろうか?7.1節かなぁ。
    • この章は熱い。最大に注目される章だと思う。
  • 100年スケールの予測と10年スケールの近未来予測を分離し、独立した章になった(11章と12章)。
    • 近未来の予測では projection という言葉とともに predictability という言葉まで登場した。「本気で当てに来た」のかな。大丈夫か?
  • 海面水位の変化を独立した章になった(13章)。
    • 関心があるのはわかるが、大丈夫?
  • 地域の将来予測の章が矮小化した気がする(14章)。
    • 各所に分散したか?
  • 放射強制力に関する章が2章から8章に後退した。
    • 内容も少なくなった。エアロゾルで独立した章ができたためか。
  • 全球及び地域気候予測のアトラス(付録Ⅰ)
    • 最近の気候変動予測ではローカルな状況がわかるようになってきた。それを反映したものか。期待が持てる。一方で、完全性を優先するあまり「ヒマラヤの氷河事件」のようにならないように注意して欲しい。

というわけで、著者のひとたちも、査読者のひとたちも、がんばってね〜。

そんじゃーね。