早く景気対策を

2009年度の税収が40兆円を下回るという見込みが発表されました。

主な原因は不景気による法人税の落ち込みです。

 財務省が2日発表した2009年度上期(4〜9月)の税収実績によると、9月末時点での税収総額は前年同期比24・4%減の10兆923億円となった。金融危機を受けた景気悪化で法人税が大幅に落ち込んだことが原因。所得税や消費税も前年度を下回った。09年度の税収(当初見通し46兆円)は40兆円を割り込むことが確実となり、政府は税収の下振れ分を国債の追加発行で補う方針。09年度の新規発行額は50兆円を超え、過去最大となる見通しだ。
出典

つまり、歳入が6兆円以上も減るのです。民主党政権は歳入を増やす努力を全く行ってきませんでした。景気が悪くなれば税収が落ち込むことは小学生でもわかる理屈です。税収の落ち込みにより、当初見込みの46兆円が40兆円を下回る見込みです。つまり、無策であるがために6兆円以上がなくなってしまいました。

一方、事業仕分けでカットされた歳出は1兆6千億円でした出典。この額は、これからの作業でさらに減る見込みです。蓮舫議員が冷たいだの野蛮人だのと言われ、あんなに頑張ってもたったこれだけしか削減できないのです。景気が良くなれば吹き飛ぶような額です。

景気対策を優先するべきなのは火を見るより明らかでしょう。しかし、民主党政権景気対策を何もして来ませんでした。それがこの結果です。

最近になってメディアが騒ぎはじめたためか、民主党はやっと景気対策を考え始めたようです。経済情勢を鑑みて常識的に考えれば、政権を取ったら初めにするべきことは景気対策だと思うのですが、勝利に浮かれて支持率維持のパフォーマンスしかしてませんでした。各種アナリストが推測するように、景気の二番底は来るでしょう。恐らく、税収はさらに落ち込み、40兆円を大きく下回ると思われます。

景気対策をしなかったツケは大きいです。

うまく投資すると投資額より大きなゲインがあるのが経済の面白さです。問題は非線形なのです。

一方、歳出削減では削減額しか効果はありません。問題は線形なのです。高校生でも分かります。