スパコン打切りに対して業界の反応と今後の仕分け

ボクが所属する業界でこの状況を何とかしようという動きがありそうです。いろいろ聞こえてきます。

正直言うと、今回のスパコン打切りの直撃によって死亡する人はあまりいないでしょう。何故かというと、地球シミュレータとは異なり、今回のスパコントップダウンで課題が選定されているからです。あえて門戸を狭くして、特定の課題に重点投資をするという方針でした。したがって、

事業仕分けのせいで、研究が10年遅れた〜。どうしてくれるんだ〜」

という声を上げる研究者は少ないと思われます。もちろん、ボク自身も痛手ではありません。これまで通り米国製のスパコンを使えば良いわけですから。ボクのような立場の人は多いはずです(F社関係者を除く)。

というわけで、今回のスパコンの件は、切りやすいところから切ったと言えるでしょう。そして、見せしめの効果は絶大です。なにせ、パフォーマンスですから、致命傷は良くないです。みねうちじゃないとね。


一方、研究費の競争的資金の削減は深い傷です。もしかしたら死ぬ人もいるかもしれません。民主党は本気で殺しにきたのか、誤って刃の側を使ってしまったのか、真意がわかりません。


さて、17日の仕分け作業の中にITERがあります。ITER核融合実験炉を国際協力で作ろうという事業です。もしITERを廃止にでもしたら、日本にとって確実に致命傷になります。今度こそ刀の使い方を間違わないで欲しいものです。刀の扱いはまだ慣れてないでしょうから。