中国からの越境大気汚染

 先日、北海道の摩周湖の森が立ち枯れするニュースが報道ステーションで紹介されました。立ち枯れの原因のひとつが、中国からの越境大気汚染であるとう話でした。

 そこで、昔作った古い動画を思い出し、再うpしました。

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 動画でも紹介していますが、工場からの排ガスには窒素酸化物(NOx)や揮発性有機化合物(VOC)が含まれています。これらの有害物質は、排出源である工場に公害対策を施せば排出を抑えることができます。しかし中国では垂れ流し状態のようです。

 窒素酸化物や揮発性有機化合物は、紫外線を受けると酸素からオゾンが生成される反応過程の触媒になります。ここで生成されるオゾンが有害なのです。いわゆる光化学スモッグというヤツです。これが偏西風に流されて、中国から日本にやってきます。

 成層圏にあるオゾン(オゾン層)は、紫外線を吸収するので、我々にとってはありがたい存在ですが、対流圏にあるオゾンは人体に有害な影響をおよぼします。

 日本も昔は、国内の排出源が原因で光化学スモッグが発生していました。現在では国内の排出源に対策が施されて、一時期は光化学スモッグの発生が減っいました。しかし、最近はまた増加しはじめています。原因は、中国からの越境大気汚染と考えるのが妥当なようです。