ノーベル賞・フィールズ賞受賞者による事業仕分けに対する緊急声明と科学技術予算をめぐる緊急討論会

本日、東京大学本郷キャンパス 理学部1号館2階 小柴ホールにおいて、つぎのような緊急声明が発表されました。詳細はこちら

声 明

資源のない我が国が未来を持つためには、「科学技術創造立国」と「知的存在感ある国」こそが目指すべき目標でなければならない。この目標を実現するために、苦しい財政事情の中でも、学術と科学技術に対して、科学研究費補助金を始め、それなりの配慮がなされてきた。このことを私たちは、研究者に対する国民の信頼と負託として受け止め、それに応えるべく日夜研究に打ち込んでいる。

学術と科学技術は、知的創造活動であり、その創造の源泉は人にある。優秀な人材を絶え間なく研究の世界に吸引し、育てながら、着実に「知」を蓄積し続けることが、「科学技術創造立国」にとって不可欠なのである。この積み上げの継続が一旦中断されると、人材が枯渇し、次なる発展を担うべき者がいないという《取り返しのつかない》事態に陥る。

現在進行中の科学技術および学術に関する予算要求点検作業は、当該諸事業の評価において大いに問題があるばかりではなく、若者を我が国の学術・科学技術の世界から遠ざけ、あるいは海外流出を惹き起こすという深刻な結果をもたらすものであり、「科学技術創造立国」とは逆の方向を向いたものである。学術と科学技術に対する予算の編成にあたっては、このような点検の結論をそのまま反映させるのではなく、学術と科学技術の専門家の意見を取り入れ、大学や研究機関運営の基盤的経費や研究開発費等に関する配慮を行い、将来に禍根を残すことのないよう、強く望むものである。

平成21 年11 月25 日

各業界から事業仕分けに対する抗議声明が発表されていますが、今回はど素人の財務官僚や政治家にもわかるようにノーベル賞フィールズ賞の受賞者による緊急声明です。

参加されたのは次の先生方です(敬称略)。

ちなみに、ボクが所属するいくつかの団体も声明文を発表しています(する予定です)。

ブログに載せろと、誰だったかが発言したので、載せておきます。

マスコミ批判もあり、盛り上がりました!いいぞいいぞもっとやれ!

余剰博士は、マスコミや文科省に引き取ってもらうのがいいのではないか?

その後の討論会では

日本学術会議は役たたずなので(?)、全米科学振興協会(AAAS)のような裏学術会議みたいなのを作るのが良いという話にまとまったような。

たとえば科学政策ニュースクリップの科学者ネットワークみたいなものか。